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橋台の製作
第3橋梁の橋台は新規に造らず,既に完成している高架線3と高架線4の橋脚を利用します。
既設橋脚の横にプレートガーダー桁を載せる支承部分を追加して橋台にするので工事としては簡単です。

橋脚を橋台に改造するときの問題点は,橋桁の支間距離が長いと上に載る車輌数も多くなり橋台が支えなければならない荷重が大きくなることです。
その点,第3橋梁の支間距離は短く(=1461mm)橋脚をそのまま橋台に改造しても特に補強工事の必要はなさそうです。

橋以外の景観としては雨落ち線の位置基本設計に玉石を並べて砂利を敷き,渓流を渡る感じにする予定です。

写真 架橋場所を見下ろした様子です。橋台は15cm重量ブロック10段積みです。 向かい合った橋台の間は雨落ち線の位置になり砂利が敷いてあるのですが落葉が積もって,ただ玉石が転がっている様に見えます。架橋後,渓流の感じに石を積み直す予定です。
橋台の設計

架橋位置は高架線3と高架線4の接続部で左右の高架線は曲線路(約9mの半径)になっています。

そのため架橋場所の橋脚は平行になっておらず,橋桁を載せる台座部分だけを曲げて向かい合わせにします。

線路の形は2つのカーブの間に直線レール(橋桁)を挟み込む形になります。

(右図)架橋場所を実測して橋台の向きと形を決めます。設計は左右の橋台が線対称 の位置に向かい合っていることを前提にしますが,実際は微妙にずれているので左右の橋台は少し形を変える必要があります。

野外の製作は机上のプラン がそのまま形にできる事は少なく,いくつものハードルを超えなければなりません。
橋桁を載せる支承の台はコンクリート製でサイズは左図のようになります。
コンクリートの台が正確に作れるかどうかは型枠次第です。
実際には無理ですが,型枠はmm単位の精度で設置したいところです。

斜め方向に向いた台なのでコンクリートの厚さがかなり薄くなるところがあります。既設ブロック(橋脚)に後付けする作り方も打設後の剥離や強度が心配です。
設計図が描けても実際に製作出来るとは限りません。問題点を解決しながら設計変更しないで済むように作ることにします。
 
支承取付け枠とコンクリート型枠

橋台に支承を取り付ける手順として
@橋桁を載せるコンクリートの台を造る。
A出来上がったコンクリートの台に支承を取付ける。
とするのが普通だと思います。
*****(台→支承の順に作ることになります。)****

ところが,ステップ@の作業としてコンクリート型枠を作り,正しい位置にセットしようとするとこれが至難の業で上手くいきません。地上2mの空中に支承(4点)の位置を推定して,型枠をセットしなければならないので当然です。

そこで,手順を逆にしてみました。
@鉄アンクルで支承取付け枠を作り支承(ボルト使用)を正しい位置に保持(=固定)する。
A保持した支承の位置を基準にして型枠をセットし,鉄枠は丸ごとコンクリートで包んでしまう。
*****(支承→台の順に作ることになります。)****

この方法ならば支承を載せる台枠を作る手間はかかりますが,取り付け枠に修正を加えながら支承を正しい位置に配置することが出来ます。

取り付け枠はコンクリートに埋め込む前提なので実際に橋桁を載せられる強度は必要なく,鉄のアングルをカットして曲げ,必要な孔を開けて作ります。

(上写真)ブロックにアンカーボルトを打ち込み,支承の台枠を取付けた状態です。 台の先端に支承(ボルト)が付いています。
 
支承の位置に合わせて型枠を作ります。高架線4側の橋台は既設の橋脚を20cm嵩上げした高さになるので,特殊な形になります。

(写真/左)
支承に合わせて型枠側板をカットしました。水平度も含めて正確に支承の位置が確定しているので,この手順なら失敗がないと思います。

(写真/右)型枠は廃材利用です。見掛けがよくありませんが特殊な形の型枠は再利用できないので,材料を浪費しないようにほとんど使い途のない古い木切れを集めてきて作りました。( 廃棄することが分かっている部材に新しい木材を使ったのでは作る楽しさが半減します。)
 
コンクリートの打設

コンクリートに埋め込むボルト類は左右合わせて4種/10本です。
型枠に事前に取付けるものと,コンクリートの打設時に位置を測定しながら埋め込むものとがあります。

(右写真)
橋桁の上端を橋台に固定するための3/8インチ寸切りボルトです。半円形の木板に通してコンクリートの中に沈めます。壁面の内側に25mm入った所に取付けるので強度を補うために長い寸切りボルトにしました。

型枠にコンクリートを流し込み8日後に型枠を外しました。取付け枠で支承を正しい位置に固定して造る方法は上手くいきました。支承(ボルト)の水平度や配置を調べてみましたが,誤差もわずかで修正の必要も無く橋桁を設置できます。


(上写真) コンクリート打設の直後と型枠を外した橋台です。中央の写真は高架線3に続く橋台,右は高架線4側の橋台です。
 

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