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SSシリーズ欧州形 蒸気機関車

 4  弁装置T 蒸気機関車のダイナミックは運動は弁装置が制御しています  
ワルシャート式弁装置(バルブギア)

蒸気機関車の弁装置(バルブギア)にはいくつかの形式があるようですが,このSSシリーズはワルシャート式と呼ばれる弁装置で設計されています。

弁装置: ピストンの動きに合わせてシリンダー内に蒸気を送り込むタイミング,排気のタイミングを決めています。運転する際には供給する蒸気の量(出力)を変え,機関車の前進/後退の切り替えも行ないます。

ワルシャート式弁装置/各部の名称



 

14 第1連結棒(サイドロッド) 40 結びリンク(ユニオンリンク)
15 連2結棒 41 ラジアスロッド(心向棒)
25 ピストン棒(ピストンロッド) 42 ウエイシャフト
30 バルブスピンドル(弁心棒) 43 リバースアーム(逆転軸腕)
34 モーションプレート 44 リフティングアーム(吊りリンク腕)
35 加減リンク(エキスパンションリンク) 45 吊りリンク(リフティングリンク)
36 スライドバー(すべり棒) 46 加減リンク・滑り子
37 クロスヘッド 47 主連棒(コネクティングロッド)
38 バルブスピンドル・クロスヘッド 48偏心棒(エキセントリックロッド)
39 合併てこ(コンビネーションレバー) 49 リターンクランク(返りクランク)
分解した部品の写真では各部品が何処に取り付けられ,どんな働きをするのかが分かりませんので組立てた状態と部品名を図に描いてみました。
バルブがD型スライド式かピストン式かの違い,機種によるデザインの違い,配置の仕方の違い等があってもワルシャート式弁装置の機関車であれば部品名や基本構成は上の図とほぼ同じになります。
ここに記した部品名はSSシリーズ設計者および旧国鉄で使用していた名称に従っています。
 
主要部品の構成

左図の3箇所(3色)の部品の製作です。フライス盤による粗加工が済んだ材料を更に成形し,穴あけ,ネジ切りなどの加工後,微調整をしながら組立てます。

下の写真にある 42 ウエイシャフト,46 加減リンク滑り子はどの箇所の部品なのか分かり難いので,図中では赤色で示しました。

左図で3色に色分けした部品と下段で色分けした部品は対応しています。
加減リンクとモーションプレート
モーションプレート本体は鋳物製,軸受の片側は取外せる構造で真鍮製です。
加減リンクの円弧状の溝に滑り子を入れて心向棒
41を取り付けるために,軸受部分34が分割できるようになっています。

34 モーションプレート
35 加減リンク (エキスパンションリンク)
46 加減リンク滑り子

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クロスヘッドと合併てこ
クロスヘッドと加減リンクの運動を合成してバルブスピンドルに伝える機構の部品です。

36 スライドバー(すべり棒)
37 クロスヘッド
38 バルブスピンドル・クロスヘッド
39 合併てこ(コンビネーションレバー)
40 結びリンク(ユニオンリンク)

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心向棒の操作部品
ウエイシャフトの回転によって車体左右のリフティングアームが連動し,心向棒(ラジアスロッド)を左右同位相で上下させます。

41 ラジアスロッド(心向棒)
42 ウエイシャフト
43 リバースアーム(逆転軸腕)
44 リフティングアーム(吊りリンク腕)
45 吊りリンク(リフティングリンク)


加減リンク,クロスヘッド,心向棒部分の組み立て

上記35 〜 46の部品を使用
主連棒と偏心棒*2

主連棒はクロスヘッドの往復運動を動輪の回転運動に変えます。

偏心棒はこの回転運動を再び加減リンクの往復運動に変換しますが,このときにリターンクランクが往復運動の位相を90°進める(または遅らせる)はたらきをします。

右上の写真は加工が済んだ偏心棒48材料です。これを成形加工し て磨き,下写真の 様に仕上げました。

47
主連棒(コネクティングロッド)

48偏心棒(エキセントリックロッド)

49 リターンクランク(返りクランク)
バルブギヤの構成

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ライブスティームの製作   4  弁装置T




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