そばな高原鉄道軌条の敷設分岐器>組立(表示中)

 振り分け分岐器
組立

急行 home  行き(クリック

加工が済んだレールを塗装して枕木に取り付けます。分解や調整が必要になる箇所はネジ留めにして取り外し出来るようにし,それ以外は見かけも重視して犬釘を使いました。

1本のレールを異なる軌間の車輌が共用するので,双方の軌間に合致する線形をつくる必要があり,どの順番にレールを取り付けるかも考える必要があります。
(1) レールと枕木の準備

レール底部の犬釘やネジ留め位置にヤスリ等で凹みを付けます。(写真→)
枕木とレールの締結は強い力を受けるとレール方向に枕木が滑り,分岐器が歪むことがあります。凹みのところを釘やネジで止めれば滑ることはありません。

鉄レールには錆止めを塗り,鉄レール・アルミレール・ネジ等にアルミ用の塗料を吹き付けます。
アルミの塗装は剥げ易く,下塗りをしてみたり,各種の塗料で試していますが満足できるものがありません。

セラガンバツ材の枕木は非常に硬く,下穴を開けないと犬釘やネジをまったく受け付けません。無理に通すと釘は曲がり,ネジの頭は溝が潰れます。木工/下穴用のキリで深さ18mm位まで穴を開けます。

(2) クロッシング部の組立

取り付けはクロッシング部の位置と向きを正確に決め,ここからレールを3方向(写真,白 矢印) に伸ばしていきます。

ノーズレールは車輪を実際に通して,何度も削り直して仕上げるのでネジで取り付けます。

そばな高原鉄道ではフランジ通過範囲を4.8mm(5インチ ゲージと3インチ半ゲージ通過部)と3.8mm(3インチ半ゲージ通過部)にしています。この値はバックゲージとの兼ね合いもあるので必要な場合は修正します。

(3) レールの延伸

既設レールに次に取り付けるレールを合わせて整合性をとりながら各レールを順番に取り付けます。

スラックの値は場所によって細かに変えました。
スラックは一般的なカーブ通過のためではなく,欠線部分の通過を滑らかにする目的なので何回も車輪を通す現物合わせです。

使用しているネジは径3mm×長さ12mmのステンレス,タッピングトラスネジです。犬釘については軌きょうをご覧ください

(4) ガードレールの取り付け

そばな高原鉄道の5インチゲージ車輪はバックゲージを119mmとしています。この基準はかなり厳しい値なのでバックゲージが118mmでも許容するようにガードレールを取り付けました
手元にある技功舎の車輪は117mmでガードレールに乗り上げますが,フランジの削り直しで118mmまでならば対応できます。そこで118mmとしたわけです。
応急的にはガードレールの移動,取り外しで対応することになります。

(5) ポイント部の組立

対向からトングレール先端に進入する直前の軌間は128mm(または90mm)とし,トングレール進入点ではレールの頭の幅1mmを差し引いて127mm(または89mm)になるようにしました。

背向トングレールの関節部から先端まで通過する車輪のフランジ通過範囲は6mm以上になるようにしています。

基本レールの底部はトングレール接触部に切り欠きがあり,強度と固定方法に検討が必要と思います。
ここでは支障が生じた段階で解決することにして,片側のみを通常の固定としました。

 製作メモ  材料費・・・・アルミレール(12.6m)+鉄レール((2..5m)価格,約9500円 ,枕木/セラガンバツ材,価格,約1260円,釘+タッピングトラスネジ約900円,真鍮素材+3mmネジ約100円,塗料約1300円
材料費合計約13,060円

製作時間・・・・レールの加工/約60時間(トングレール,ノーズレールの製作も含みます。),枕木の製材・加工/約8時間(下穴あけも含みます。),組立・塗装/約15時間    合計約83時間

●余談 
試行錯誤の部分が多く,予想以上の製作時間を費やしました。デュアルゲージの分岐器は普通の分岐器に比べて,材料は1.5倍,手間 と時間は3倍という感じです。それでも製作を楽しんだ上に格安(市販品の1/10以下?)なのは良いことです。
分岐器 組立

設計 製作1 製作2  表示中 転轍機構 転轍操作 写真 電動転轍