そばな高原鉄道軌条の敷設移線器急行 home  行き

設 計

移線器を設置する箇所は半径6.5mの円軌条の一部になります。そこで移線器に関係のない5インチゲージのレールは半径6.5mのままで,3インチ半ゲージのレール を半径5.1m(そばな高原鉄道の最小半径)で製作することになります。

この移線器は尖端トングレールに相当するレールを固定した構造です。従って(可動式の)トング レールをもたず,形状も異なるので以下では「尖端レール」と別の名称で呼ぶことにしました。
(1) 尖端レールの形状

移線器製作では,5インチゲージ用レールと3インチ半ゲージ用レールが分岐する箇所の尖端レールの形と位置を正しく決めることが鍵になると思います。まず,この形を検討することから始めました。

右下図のように半径Rとrのレールの分岐点をOとすると,Oからの距離Lと分岐した2本のレール間の距離a,bは次式で表されます。(この式は,レール曲率の測定にある式を変形しただけです。)

      L×L=2aR     L×L=2br  

設置場所の条件から,5インチゲージのレール半径をR=6500mm,3インチ半ゲージのレール半径をr=5100mmで製作するので,分岐したレール間の距離a+bが6.3mmと12.8mmになる 位置Lを上式で計算すると,下表のようになります。(表の単位はmm)

            ------------------------
      
         L  −   190  271
            ------------------------
               
  a  −    2.8    5.6
             ------------------------
           
     b −    3.5    7.2
            ------------------------
             a+b −    6.3  12.8
            ------------------------

6.312.8の数値は, 頭面の幅8mmのレールを尖らせて ,尖端の幅を1.5mmに加工することと,5インチゲージ車輪のフランジ通過範囲を4.8mmにすることからでた数値で,次の関係になります。(数値の図形的な関係は下図を参照してください)

          6.3mm=レール尖端の幅1.5mm+フランジ通過範囲4.8mm
         12.8mm=レール 頭面の幅8mm+フランジ通過範囲4.8mm

(そばな高原鉄道,フランジ通過範囲は,レール>
(4)軌条と車輪の関係にあります。)

これらの計算値から導かれる,5インチゲージレールと3インチ半ゲージ(尖端)レールの形と配置を描くと下のようになります。(単位mm,色付けした箇所が尖端レールです。)

(2) 移線器の設計

上記(1)で求めた尖端レールの位置と形をもとに,移線器の全体構成を考えました。

移線器(軌きょう)の大きさは補修・点検の際に取り外すことを考えて外軌の長さを1000mmとし,枕木間隔は78mmです。

尖端レール付近ではスラックを0にしなければなりませんが,それ以外の箇所のスラックとフランジ通過範囲は,そばな高原鉄道全体で規定している値になっています。
(そばな高原鉄道のスラックは,レール>(3)軌間をご覧下さい。)

 

 


設計製作組立
OXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXO