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駅舎小屋/窓と扉の製作

(1) 展望窓の製作

駅舎には幅170mm,高さ80mmの1枚ガラスをはめた窓を作ります。この大きさのガラス窓は普通は大掛かりな工事になりますが, 駅舎の窓は2日程度の作業時間で出来ました。
簡単に作れた理由はアルミサッシのガラス戸を利用したことで,この方法で作る窓は3作目なので要領も分かり,手際よく すすみました。

使用するアルミサッシのガラス戸は本体構造を維持するのに必要な部分を除いてネジ1本に至るまで外します。
木枠と違ってアルミ枠は補強のためにL型やH型の部材が表面から突き出ていることがありますが,この部分は電動カッターやグラインダーで取り除きます。
今回はこの取り除きにより幅数cm,板厚5mm位の大きなアルミ部材の「収穫」がありました。

ガラス戸を載せる木枠やガラス周りの窓枠は2×4材で作り,嵌めたときに周囲の隙間が1mm程度になるように作ると木とガラス戸の馴染みがよく, アルミサッシが使われていると言わなければ分からない窓が出来上がります。
ネジの頭や表面に段差がある場合,枠木側をその形状に合わせて丁寧に掘り込みます。

(写真右)これから窓を取り付ける木枠です。

窓枠は柾目に近いSPFの2×4材で,ガラス戸と窓枠の関係は左図の様になります。
アルミサッシと窓枠の接触面に隙間が無い様に作るのがコツで,サッシ側の1mm以下の凹凸でも窓枠側を加工して完全に密着させるとアルミサッシを使っていることがほとんど分かりません。

ガラス戸を木枠に載せ,この木枠に窓枠の縦桟を取り付けました。(写真左)

次に,窓枠の横桟を木枠に取り付け,腰壁を貼りました。壁板はパネルに使用しているものと同じ合板です。(写真右)

 

2) 小窓の製作

3面が壁の狭い小屋の内部は圧迫感があります。このようなとき,ちょっとした小窓でも室内が明るくなり拡がりがでて,雰囲気が一変します。
(右写真)
これから小窓を切り抜く前の壁面です。

駅舎の窓の位置はデザインの良し悪しにかなり影響します。そこで,壁が出来てから小窓の位置と形を決めることにし,まだ窓は切り抜いてありません。この段階で室内と屋外の双方から眺めて小窓のデザインを検討します。
2×4パネル工法の利点の1つになると思いますが,パネルが組み立てられた後でも小窓なら簡単に追加して造ることができます。

窓はパネルの木組みの関係から形に制約があり,枠木の間に収まる幅(=407mm)で縦長の窓になります。
右写真のようにパネルの合板を切り抜きました。外界を遮断していた壁にポッカリ穴が開き光が射し込むと,「外はどんな風に見えるかな ?」・・・思わず覗きこみました。
覗いて

窓枠の材料は壁板と下見板の厚さを考慮し,SPF-2×6材(=140mm)にしました。嵌め込むのはガラスではなく框を付けた3mm厚の透明アクリル板です。

展望窓と直角の方向に小窓ができ,2方向に視野が開けるので室内空間がずっと広がった感じがします。

 

3) ドアの製作

2×4材はドアを安く簡単に作れる材料だと思います。
堅木で作られた重量感のあるドアの風格はありませんが日曜大工でも1〜2日で出来上がります。
駅舎の中を線路が通り抜けるのでドアは向かい合った2箇所に取り付けます。

ドアは枠木が「日」の字型になる単純なもので,2×4材の枠木5本に12mmの溝を掘り込んで,12mmの合板を嵌めてコーススレッドで組み立てます。
屋根の軒先が低いのでドアを外開きにした場合,軒先にドアがぶつかります。特殊な形のドアにすることも考えましたが作り難いので,外開きドア(主として列車の出入口)は高さを低く,内開きドア(主として人の出入口)は高くすることにしました。

(下図)
外開きドア(列車出入口)の材料とサイズです。

組立の手順
[1] 切り揃えた材料は組立後では色が塗り難い部分だけを先に塗装しておきました。
2色に塗り分けるので仕上がりを綺麗にするためには境界部分を双方とも塗っておきます。

[2] 写真のように,木枠を組み,木枠に合板を嵌めてコーススレッドで固定します。
枠木の結合は丸棒を埋め込む9mmの穴を深さ40mmまで開け,この穴に120mmのコーススレッドを捻じ込んで止めます。組立て後,穴には径10mmの丸棒を詰めます。

[3] 組立の最後は鍵付きドアノブの取り付けです。
取り付け穴は2方向から所定のサイズに開けますが,ドリルの穴を連ねて開けて切り抜きました。木工は金工の穴よりはずっと簡単に開けられます。

 

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