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EB10形 電気機関車

  8  組 立

このEB10形機関車はモーター,バッテリーを載せた走行台車部分とそれらをカバーする車体部分に分割されます。バッテリーは頻繁に充電しますが車体はその都度取り外します。

車体の組み立て

車体はねじ止め箇所がほとんど無く、真鍮板を半田付けして凸形の箱に組み立ててあります。

そのため分解できる部分は電球交換が必要な前照灯,既製品を取り付ける番号板,車体とは別の黒色に塗装されたパンタグラフ,車体から突き出るステップの4点です。

上写真 前照灯は取付金具の6箇所1.4mmのネジで止めています。番号板 とステップも1.4mmのネジ止めです。前照灯を取り付けたネジは短くカットして茶色に塗ると最終的に完成しますが、まだ未処理です。

ほとんどの部品を取り付けて”出来上がりに近い状態”で塗装 してあるので,塗装後に取り付けた部品は3枚の写真に写した前照灯,番号板とステップ,パンタグラフになります。

左写真 パンタグラフは8個の碍子で絶縁されている形に組み立て,3mmのネジで止めました。既製品のためかサイズが合わずパンタグラフを上下させると下部が屋根に接触します。碍子の下に真鍮板を丸めて円筒形のセパレータを作り取り付けました。この箇所について実車を見に行きましたが屋根の上なのでどうなっているのか見ることができませんでした。

塗装後の車体の組立は全部で11個の部品をネジで取り付けるだけなので1時間もかかりません。
 
車台の組み立て

実際の機関車は動力装置や主な機器は車台(シャーシー)に取り付けられていますが,模型なので厚い鉄板を床板に使い床板を車台の代わりにして主要部品は直接床板に取り付けます。

床板に部品を取り付ける構造は簡潔でよいのですが,別の面では床板そのものが組立ての邪魔になります。

それは通常の組立ではいろいろな方向からネジを締めたり部品を組み合わせることが出来ますが,床板が遮るために反対側(裏面)から指で押さえたりドライバーを裏側から差し込んでネジを回したりできません。

片側からだけで組み立てるには,ピンセットを使ったり,90度回転軸を屈曲する特殊なネジ回しが必要になったりします。

少しでも楽に組み立てるために,床板(ブロックA)と車台枠(ブロックB)を別々に組立て,ある段階からA,Bを合体して組み立てることにしました。

もし,部品の取り付け忘れや調整が必要なときも,再びA,Bを分割した状態に戻すと比較的楽に作業が進みます。

床板(ブロックA)
床板に前端梁や側梁,推進軸受,連結器取付金具,等を取り付けました。

写真(左) ネジは未塗装なので白く光っています。最後の仕上げで目立つところは黒く塗リます。

車台(ブロックB)
台枠(フレーム)に横梁と前端内梁 ,他をねじ止めして車台枠のように組み立てました。形は車台そのものですが,床板が無いので形が歪みます。

写真(右)床板のない この状態ならばどの方向からでもネジを締めたり,部品が取り付けられます。

床板/車台(ブロックA+B)
個別に組み立てたA,Bのブロックを組み合わせて一体化しました。

車輪やブレーキのリンク機構,連結器,動力部分はこの状態にしてから取り付けます。

左写真 上写真のA,Bブロックを組み合わせただけですが,分離方式にせず最初から床板に部品を取付けてこの形にするとすれば大変な作業になります。
 
 
駆動部の組み立て

駆動部の組み立ては動力が円滑に伝わるように動輪→ギャーボックス→推進軸→タイミングベルト→モーターの順に床下側から始めて床上側に回って取り付けていきます。(動力の伝達はモーター動輪ですが,組立順は逆に動輪モーターにすると手順好く進みます。)

動輪とギャーボックス
動輪の車軸に傘歯車(ベベルギャ)を組込んだギャ ーボックスを取付けます。この形の輪軸を2個作り,軸箱に嵌めて軸箱守に取付けます。
右写真 軸箱守に取付けた軸箱と動輪です。動輪を取付け後,ブレーキとリンク機構も取付けました。軸箱守やブレーキシューの感じは2軸貨車の足回りに似ています。このブレーキは作動せずダミーです。
推進軸
前後に並んだギャーボックスを推進軸でつなぎます。ユニバーサルジョイントを間に挟み動輪の上下動を妨げることなく動力を伝達します。
推進軸にはタイミングプリーを取り付け,タイミングベルトを介してモーターによって回されます。

上写真 左右のギャーボックスに回転運動を伝える推進軸です。 ギャーボックスの取付け方向が正しくないと前輪と後輪が反対の位相で回転して走行不能の機関車になります。
モーター
駆動部はほとんどの部品を床下に取り付けま すが,モーターは床板の上面に直接ネジ止めします。

モーターの回転力の伝達にはタイミングベルトを使います。モーターの軸にタイミング プーリーを付け,床に開けた穴を通して推進軸との間にタイミングベルトをかけます。

右写真 床板に取付けたモーターです。B形機関車は駆動輪の2軸が床板(=車台)に固定にされているので,床板に直接モーターを載せることが出来,この部分がシンプルです。
 
電気配線

組立ての最終段階は電気配線です。 凸型機関車の車体中央部にバッテリー,車体前部にモーター,後部に制御回路が入ります。駆動部の回路以外にホーンと前照灯の配線をします。

前照灯は車体の屋根下部に取り付けますが,バッテリーの充電や運搬時には車体は台車から分離 します。そのため,この部分の配線はコネクターを間に入れて簡単に切り離しが出来るようにする必要があります。

右写真 床板に取付けた電気回路の部品です。

写真左から,抵抗線(4段)/モーター/ホーン(手前と奥)/バッテリー台(白色の枠)/ヒューズとコネクター(奥)/端子台(手前2列・奥1列)/リレー(8個)がならんでいます。

モーターの回路には10A弱の電流が流れますので,太いコードでの配線になっています。
 
電気回路の配線が済むとモーターを実際に回して電気回路のチェックをします。最初はレール上を走行させるテストではなく,回転整備台の上に動輪をのせて机上で 駆動部の作動状況を調べます。

上写真
回転整備台にのせているので,モーターを手で回しても車輪が空転し車台は静止したままです。 給油やベルトの張り具合などを調整します。
 

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