そばな高原鉄道車輌製作蒸気機関車ライブスチーム製作 急行  home  行↓

SSシリーズ欧州型 蒸気機関車

車体製作

多くの模型車輌はユニット化した走行装置を共通にし,上に載せる車体を変えて別の車種にしたりします。ライブスチームの場合は車体=走行機構となっており,両者は完全に一体化しています。

蒸気機関車の車体

石炭を焚いて走る機関車は車体を見掛けだけで作ることは出来ません。
多くの部分を実際と同じように機能させる必要があります。

形だけではなく機能までも実物と同じ模型を作ることは,興味が増し製作に力が入ります。石炭を燃やして走らせたい理由です。

サイドタンク,煙室の機能は別項に記しましたが,上図のボイラー覆いもボイラーの保温をします。砂箱と蒸気だめ,運転室には機能が無く純粋に飾りです。

91ボイラー覆い  92ボイラーバンド  93砂箱  94蒸気だめ  95運転室

 

ボイラー周りの製作

缶胴のカバー(アウターケース,ボイラージャケット)は目立つ部分であり装飾的な要素も重要ですが,主目的はボイラーをカバーして熱の発散を防ぐことにあります。
そのため缶胴とボイラー覆いの間には2〜3mm程度の空気層をつくり断熱効果が大きくなる構造にします。空気層をつくるために缶胴とボイラー覆いの間にスペーサーを入れたり,断熱材(ラッギング)を巻きつけることをしてみましたが,この隙間にはネジ類の頭などが出ているのでこれらが適度にスペーサーの代わりになって空気層を形成しています

ボイラー覆い 91

ボイラー覆いの材料には厚さ0.6mmの真鍮板を使います。下部にLアングルを付け,この部分のネジを締めて缶胴に 取り付けます。
上部には砂箱,蒸気溜を取り付けるネジ穴などがあります。

ボイラーバンド 92

本来はボイラー覆いを締め付ける帯板ですが,ボイラー覆い自体で締め付けているので装飾として取り付けます。
使用材料は,幅3mm,厚さ1mmの真鍮帯板が金属材料売場にあったのでそのまま使い,両端に取り付け用の金具を半田付けしました。
塗装後にバンドを磨き出すと磨き上げた古典機の感じが出せると思います。

砂箱 93

右写真:
以前の製作なので資料もほとんど残っていませんが,砂箱の材料として発売元(カワイダ商会)から 送られてきたものです。
天盤は旋盤加工済み,あとは輪切りにした真鍮パイプと真鍮板などの生材です。生材はつなぎ胴,スカート,天盤取っ手などに使います。

左写真:上記材料と3mmの真鍮棒を加工した砂箱です。
製作中に車体は頻繁に分解しますから,その都度砂箱も分解する必要があります。そのため,各部分をネジ留めで組み立てます。

蒸気溜(スチームドーム) 94

左図のように,
材料はスチームドーム上部aと下部cに真鍮鋳物の鋳放しを使い,a,cの間は真鍮板を丸めてつなぎ胴bを作り半田付けしました。その後はやすり掛けによって蒸気溜の形に仕上げます。

右写真:以前の製作時にハンドドリルの「ドリルレース」に使った板が残っていたので作業の様子を再現してみました。単純な道具による手作業ですが「昔」は誰もが普通にやっていた製作法ではないかと思います。(下記,余談1)

 

運転室95 の製作

運転室の構成は側板,妻板,天井板で材料はいずれも厚さ1mmの真鍮板です。側板と妻板は半田付けで組み立てましたが,板の接合部には3mm真鍮角棒を当て補強し ました。天井板はネジ留めです。

狭い運転室なので運転操作に支障があります。デザイン的に開口部をこれ以上大きくすること ができませんが後部の妻板は運転時に取り外します。
屋根を上に半開きにする構造ならば運転操作は楽になります。ただ,走る姿はあまり格好の良いものではありません。

運転室の取り付けは分解整備をしやすいように,サイドタンクと床板に6本の3mmネジで留めるようにしました。取り外しは簡単です。

運転室側板 95-a

窓と乗降口部分の縁取りは直径2mmの半丸真鍮線を半田付けしました。 乗降用の手摺は径2mmの真鍮棒の半田付けです。
半丸真鍮線は丁寧に曲げ揃えて半田付けすると,古典的な機関車らしさが容易に表現できます。

運転室妻板 95-b
前部妻板 丸窓の縁取りは輪切りにした真鍮パイプを半田付けしてあります。(左写真)

後部妻板 嵌め込み式で運転操作時は妻板を外します。
(右写真)
後部妻板を嵌めた状態と外した状態です。妻板は下2箇所の留め金を回すと簡単に外れます。

運転室屋根板 95-c

左右両端が少し上に反りかえった古典機の特徴をもつ屋根です。
屋根板の周囲に縁取りの桟を半田付けして蓋状にし,妻板・側板に2mmのネジを切って被せました。取り外しが可能です。
天窓は蒸気溜73の真上にあり, 天窓を開くと下にあるプラグはボイラーへの給水や排水に使うことが出来ます。屋根板に穴を空け蝶番を作って開き扉にしましたが,スライド扉にした方が使い勝手はよかったと思います。前に倒したときの保持金具を付けるスペースが無く,上げた扉をなにかで押さえていなければなりません。

ボイラー周りと運転室の組立

ボイラー本体 72を包む様に,上記 91〜96の部品を組み立てました。 まだサイドタンクが取り付けられていないのでテンダー機関車の様に見えます。(下写真)

この後,組み立てはサイドタンク
62,汽笛,小物部品類の取り付けの順に進みます。

(左写真) 既製品の札差を運転室側板に取り付けました。 取り付けネジの頭を出来るだけ小さくしたいので,ネジではなく径1mmの真鍮釘を使い,釘の先を室内側から半田付けしています。

96札差

 

 

余談1製作当初は簡単な工具しか持たずB&Dの木工用電気ドリルとドリルスタンドが唯一の「機械」でした。たとえ機械工具が揃わなくても作りたいからなんとか作ってみようと手作業で始めたライブスチームです。模型は製作を楽しむことが第一と考え,自作であることに特別の価値を認めています。
貧弱な道具で誤差1/10mm以下で機関車を作るためにはそれなりの努力と工夫が必要であり,独力で作りあげる経験の積み重ねは次の模型作りに生きると思っています。
代金を払って購入した部品であれば精度が良く綺麗な仕上がりなのはあたり前の話で,それらを珍重したり有難がる気持ちはまったく有りません。拙くても自分の手で作ることに楽しさがあります。

 

 

ライブスティームの製作menu